「フレッツ光の固定電話は長年使い慣れているし、番号も多くの人に知られている。ドコモ光に変えたら電話が使えない期間があったり、番号が変わったりするのは避けたい…」
そんな不安を抱えながらドコモ光への乗り換えを検討されていませんか?
安心してください。フレッツ光からドコモ光への乗り換えなら、あなたの大切な固定電話番号はそのまま引き継げます。
この記事では、通信事業者で20年の実務経験を持つ筆者が、フレッツ光からドコモ光への乗り換え時の固定電話に関する重要ポイントを徹底解説します!
- フレッツ光からドコモ光への乗り換えでは、基本的に固定電話番号をそのまま引き継げる
- ドコモ光電話はフレッツ光のひかり電話と基本的に同じサービス

以上の内容について、詳細をご説明していきます!
【結論】フレッツ光からドコモ光へ固定電話番号は引き継げる?


フレッツ光からドコモ光へ乗り換える場合、「ひかり電話」から「ドコモ光電話」へそのまま引き継ぐことができます。
ただし、契約状況や回線の種類によっては、番号を引き継げないケースもあるため注意が必要です。



フレッツ光からドコモ光に変更しても、基本的に電話番号はそのまま使えます。ただし、番号が変わる場合もあるのでご注意ください。
基本的に番号ポータビリティ可能
フレッツ光とドコモ光は、どちらもNTT東日本・NTT西日本の回線を利用した「ひかり電話」サービスを提供しています。
このため、「番号ポータビリティ」という制度により、乗り換え時に電話番号を変更する必要がありません。
特に現在「ひかり電話」契約がある利用者は、高い確率で番号をそのまま継続利用できます。



同じ番号であれば、名刺や各種登録先の変更などの手間を省くことができますね。
ただし、一部例外的なケースもあるため、次にご説明します。
番号ポータビリティができないケース
固定電話番号をそのまま引き継げないケースも存在します。
- もともと別会社で発行された番号の場合
- 提供エリアが異なる場合
乗り換えのタイミングで、東京から大阪に引っ越しするなど、エリアが変わる場合には引継ぎができません。



ケーブルテレビやKDDIなどで発行した番号は引き継げない場合もあります
NTT加入電話からの切り替えは?
NTTの加入電話(アナログ回線)からドコモ光電話へ切り替える場合も、基本的に番号は引き継げます。
これは、「番号ポータビリティ制度」によって、固定電話番号を光電話に移行できる仕組みがあるためです。



前述したとおり、番号が引き継げないケースがあります
ドコモ光の固定電話(ドコモ光電話)とは?


ドコモ光電話とは、ドコモ光の回線を利用して固定電話サービスを提供する「ひかり電話」の一種です。
フレッツ光のひかり電話と同じく、インターネット回線を使って通話するため、一般の固定電話回線よりも料金が安くなります。



ドコモ光電話は、ひかり電話と基本的に同じです。
フレッツ光のひかり電話と似ていますが、契約や料金プランに若干違いがあります。
ドコモ光電話のサービス概要
ドコモ光電話はドコモ光回線を利用したIP電話サービスで、一般的な固定電話回線と比較して経済的です。
基本料金はひかり電話と同額の月額550円(税込)からと低コストで、国内通話は全国一律料金で提供されています。
フレッツ光のひかり電話と同等の料金体系を採用しており、同じ回線技術を使用しているため品質も固定電話とほぼ同等です。



ナンバーディスプレイや迷惑電話対策などの追加サービスもオプションとして選択できます
フレッツ光のひかり電話との違い
両サービスとも光回線を利用した固定電話サービスですが、ドコモ光電話はドコモのセット割が適用される点が最大の違いです。
ドコモのスマートフォンを使用している家庭がドコモ光電話に加入すると、ドコモのセット割が適用され、スマートフォンの月額料金が1100円割引されます。



ドコモのセット割については、別記事「「ドコモ光更新ありがとうポイント」がもらえないのはなぜ?」にて記載しています。


フレッツ光からドコモ光への転用手続き


フレッツ光からドコモ光へ固定電話を切り替える場合、「転用」という手続きを行います。
転用を利用すれば、現在のフレッツ光回線と固定電話の番号をそのまま引き継げるため、スムーズな乗り換えが可能です。
転用とは?
「転用」とは、フレッツ光の回線をそのまま使いながら、契約先をNTT東西からドコモへ変更する手続きです。
この転用手続きの最大の利点は、新しく光回線を引き直す必要がなく、工事も不要なため、スムーズにドコモ光へ移行できることにあります。
これにより、サービスの中断時間を最小限に抑えられるだけでなく、工事費用も不要となります。
フレッツ光からドコモ光への転用の詳細は、別記事「フレッツ光からドコモ光へ乗り換え手順!口コミ・評判もメリットも徹底解説!」に記載しています。





この番号はNTT東西から取得する必要があるため、ドコモ光への移行を検討している方は、事前に転用承諾番号を取得しておくことが重要です。
転用手続きから申し込みの流れ
フレッツ光からドコモ光へ転用する手続きは、転用承諾番号の取得とドコモ光への申し込みという流れで行えます。
フレッツ光の解約手続きが別途必要なく、転用承諾番号を取得してドコモ光に申し込むだけで自動的に契約が切り替わる仕組みになっているからです。
フレッツ光からドコモ光への転用は、転用承諾番号の取得とドコモ光への申し込みという簡単な2ステップで完了します。
- NTT東日本エリアの場合:
- Webでの取得: NTT東日本 転用承諾番号発行問い合わせページ
- 電話での取得: 0120-140-202(受付時間:9:00~17:00、年末年始を除く)
- NTT西日本エリアの場合:
- Webでの取得:NTT西日本 転用承諾番号発行問い合わせページ
- 電話での取得: 0120-553-104(受付時間:9:00~17:00、年末年始を除く)



転用承諾番号の発行手数料は無料で、有効期限は15日間です。
取得したら早めにドコモ光に申し込みしましょう。
事業者変更承諾番号は不要?
フレッツ光からドコモ光への転用では、「事業者変更承諾番号」は不要であり、「転用承諾番号」のみが必要です。
事業者変更承諾番号が必要なのは、光コラボレーション事業者(例:ソフトバンク光やOCN光)間の乗り換えの際のみです。
項目 | 転用 | 事業者変更承諾番号 |
---|---|---|
乗り換えパターン | フレッツ光→光コラボ | 光コラボ→他の光コラボ |
例 | フレッツ光→ドコモ光 | ドコモ光→ソフトバンク光 |
回線工事 | 原則不要 | 原則不要 |
取得番号の名称 | 転用承諾番号 | 事業者変更承諾番号 |
取得先 | NTT東西 | 現在契約の光コラボ事業者 |
番号の有効期限 | 発行日から15日間 | 発行日から15日間 |
このように、フレッツ光からドコモ光への転用では、事業者変更承諾番号は不要で、NTTから「転用承諾番号」を取得すればスムーズに乗り換えができます。
工事は必要?工事費や期間について


フレッツ光からドコモ光へ乗り換える際、基本的に工事は不要です。
ただし、契約状況や設備環境によっては、追加の工事が必要となるケースもあります。
基本的に工事不要で切り替え可能
フレッツ光からドコモ光への転用では、光回線の設備がそのまま使えるため、基本的に工事は不要です。
これが可能な理由は、転用とは物理的な回線設備はそのままに、契約先だけをNTT東西からドコモへ変更する手続きだからです。
既存の光ファイバーケーブルや宅内の終端装置(ONU)などをそのまま継続利用できるため、新たに工事を行う必要がありません。
特に、現在フレッツ光で「ひかり電話」を利用している場合は、固定電話の設定も変更不要で、スムーズに移行できます。



工事費はかかりませんが、契約事務手数料3,300円はかかります!
工事期間の目安
フレッツ光からドコモ光への転用なら、回線設備をそのまま使えるため、申し込みから1週間程度で切り替えが完了します。
この短期間での切り替えが可能である理由は、転用の場合、物理的な回線設備をそのまま利用するため、新たな工事が不要だからです。



引っ越しシーズンは混雑するため、余裕を持って早めに申し込みましょう。
フレッツ光のホームゲートウェイ(HGW)はどうなる?


フレッツ光からドコモ光に乗り換える際、ホームゲートウェイ(HGW)はどうなるのか気になる人も多いでしょう。
基本的には、ドコモ光でも引き続きHGWを利用できますが、契約内容によっては返却や交換が必要になることもあります。
ドコモ光でもHGWは利用可能
フレッツ光からドコモ光に転用した場合、基本的に同じホームゲートウェイ(HGW)をそのまま使用できます。
これが可能な理由は、HGWがNTT東日本・NTT西日本が提供する機器であり、ドコモ光も同じ光回線のインフラを利用するため、設備変更の必要がないからです。
転用とは基本的に契約主体のみを変更する手続きであるため、物理的な機器の交換は原則として不要となります。
そのため、HGWに接続された固定電話もそのまま利用でき、設定の変更もほとんど不要です。
これにより、利用者は転用後もインターネットや電話サービスを途切れることなく継続利用できます。
HGWの返却は必要?返却方法と注意点
フレッツ光からドコモ光に転用する場合、HGW(ホームゲートウェイ)の返却は基本的に不要です。
ドコモ光への転用では、同じNTTのインフラを使用するサービス間での移行となるため、機器の返却・再設置の手間やコストを省くことができます。
ただし、フレッツ光のレンタル契約を解約して新規契約としてドコモ光を申し込む場合には、HGWの返却が必要になることがあります。
この場合、NTTから専用の返却キットが送付され、指定された方法で機器を梱包し、期限内に返送する必要があります。



返却期限を過ぎると違約金が発生する可能性があります。
ドコモ光対応HGWについて
ドコモ光では、NTTの「PR-500MI」「RV-440MI」などのホームゲートウェイ(HGW)が利用できます。
これらのHGWはひかり電話対応の機器であり、ドコモ光でも引き続き利用できます。
ドコモ光とフレッツ光は基本的に同じ通信インフラを使用するため、端末は互換性があります。
ただし、古いHGWを使用している場合は、ドコモ光に切り替える際に新しい機器へ交換する必要があることもあります。



10年以上前の「PR-200NE」のような古い機種を使用している場合は、ドコモ光への転用時に最新機種へ交換が必要になる可能性があります。
乗り換え時の注意点!


フレッツ光からドコモ光へ乗り換えても、固定電話の使い勝手は基本的には変わりません。
念のため、乗り換え時に電話が使えなくなる期間や、緊急通報・FAX・セキュリティ対策などの影響を事前に知っておいた方がいいでしょう。
固定電話が利用できない期間はある?
フレッツ光からドコモ光へ転用では、固定電話サービスが途切れることなく連続して利用できます。
これは両サービスが同じNTTの回線を使用しているため、物理的な工事が不要で、契約上の切り替えのみで完了するからです。



ただし、新規契約として申し込む場合は一時的にサービスが中断する可能性があります
緊急通報(110番、119番)について
ドコモ光電話では、110番(警察)や119番(消防・救急)などの緊急通報サービスをひかり電話と同様に利用できます。
ただし、IP電話の特性として、停電時や回線トラブル発生時には通話ができなくなる可能性があるという制約があります。



ひかり電話からドコモ光電話に移行してもこの制約は変わりません
FAXは使える?
ドコモ光電話でも、引き続きFAXの送受信が可能です。
ただし、IP電話の特性上、データ転送方式の違いにより、一部の古いFAX機種やインターネット経由の送信方式では正常に動作しない場合があります。
特定の機能(スーパーG3など高速通信機能)を使用する場合や、1990年代に製造された古い機種では、送信エラーや画質低下などの問題が発生する可能性があります。



特に業務用途など重要な通信に使用する場合は、機器メーカーの公式情報やドコモのサポート情報を参照し、互換性を確認することをお勧めします。
セキュリティ対策
ドコモ光電話はインターネット回線を利用したIP電話サービスであるため、従来のアナログ回線とは異なるセキュリティリスクが存在します。
特に不正アクセスや迷惑電話のリスクが考えられます。
これに対応するため、ドコモ光では「ナンバーディスプレイ」や「迷惑電話ストップサービス」などの各種セキュリティオプションが提供されており、これらを活用することでリスクを大幅に軽減できます。



ドコモ光電話を安全に利用するためには、提供されているセキュリティオプションを利用したほうがいいでしょう。
停電時の利用について
ドコモ光電話は、ホームゲートウェイ(HGW)やONU(光回線終端装置)などの電気を必要とする機器を介して通信を行います。
これらの機器は電力供給が途絶えると機能しなくなるため、停電時には利用できません。
しかも、大規模災害の場合、NTT側も停電になる可能性があります。



ひかり電話でも停電時や大規模災害時には使えませんので、移行しても変わりません。
よくある質問と回答
まとめ



最後までお読みいただきありがとうございます。
- 固定電話番号の引き継ぎできること
- フレッツ光からドコモ光への乗り換えは「転用」となり、工事不要でそのまま回線を利用できる。
- 転用にはNTTから「転用承諾番号」の取得が必要で、有効期限は15日間。
- 通話料金やサービス内容はほぼ同じ
- ドコモのスマホ料金が毎月最大1,100円割引される「ドコモ光セット割」が適用される。ドコモユーザーにとってはメリットが大きい。
以上のような内容を記載いたしました。
フレッツ光からドコモ光へ移行しても、固定電話の番号は基本的に引き継ぐことができますし、使い勝手や機能はかわりません。
本記事が、安心してフレッツ光からドコモ光へ移行する一助になれば幸いです。